「母は強い」とよく言う。

自分のお腹を痛めて生命を誕生させ、育て上げる。いわば、我々すべての人間の源である。

よく使われる表現に、「母校」、「母国」、「母語」や「母なる大地」、「母なる地球」といったものがある。それだけ「母」という存在はすべてを包み込み、守ってくれるものだ。


特に「母なる地球」というのは、自然の美しさや暖かさ、あるいは厳しさなどを目の当たりにすると浮かんでくる言葉だ。最近のニュースでとても気になるものがあった。



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 ブリュッセルで6日、発表された国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)第2作業部会の最新の報告書は、人間の活動による温暖化の進行に伴い、人間や生物への影響が深刻化してくると警告した。一方で、米国などの要求で草案の被害予測データの一部が削除され、国際社会が一致して温暖化対策に取り組む難しさも浮き彫りにした。(杉浦美香)

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異常気象やそれに伴う自然災害のニュースは残念なことにもう聞き慣れてしまった言葉だと思う。将来の地球がどのようなものになるのかが、色々な報告やテレビ番組でも紹介されている。

しかし、実際どこか改善されているのだろうか。「このままじゃだめだ」と言う割りに言いっぱなしである気がする。そしてこの記事である。

”米国などの要求で草案の被害予測データの一部が削除”

とはどういうことか。環境を守るために世界的なルールを決めようとしているのに、自国の利益のためだけに、反対をする。まさに「不都合な真実」であろう。

僕がテレビで観たこのニュースの中でキャスターが、「欲が未来を破壊している」というような表現をしていた。考えてみれば、今まですべて人間の欲で自らの未来を縮めている。これからもどんどん僕らの未来は短くなっていくのだろうか。



少し前にここで書いた”自然災害もの映画”では、環境破壊などが進み、その結果人類の危機を招くという話だが、正直、実際にそういうことが起きないと人間は本当に気づかないかもしれない。




こんなことを書いている自分自身も、本当の深刻さを分かっていないと思う。そしてこれを読んでいるあなたも。どうしたらこの「母なる地球」をずっとずっと美しく輝かすことができるのだろうか。